「食事制限のみ!運動なしで12kg痩せました!」こんなタイトルの動画や記事を見たことはありませんか?そして、大嫌いな運動をしなくても痩せられるの?と期待を抱いてるそこのあなた!
ズバリ、あなたが食べるのが大好きでBMIが22以下なら、このようなダイエットでは痩せないでしょう。なぜなら、食事制限のみのダイエットは、肥満に近い人には効果的で食欲との闘いが必要な方法だからです。
今回は、あなたが食事制限のみで痩せられるか教えます!そして、どうしても食事制限のみで痩せたい人に、食事制限ダイエットの成功のポイントを紹介します。できれば運動しないで痩せたいと考えている人には、とっても役に立ちますよ!
食べるのが大好きでBMIが22以下なら食事制限のみは×
結論からいうと、食べるのが大好きでBMIが22以下なら、食事制限のみでは痩せられません。
なぜなら、食事制限のみで痩せる人は、元々ある程度脂肪がついているからです。そしてBMIが22以下なのに運動なしで痩せられる人は、食べることにそこまで興味がないことが多いです。
ではまず、食事制限のみで痩せる人と痩せない人の特徴をみていきましょう。食事制限のみのダイエットを成功させるポイントをすぐに知りたい人は、こちらから飛んでくださいね!
食事制限のみでは痩せない人
食事制限のみでは痩せない人は、3つの特徴があります。
- BMIが22以下
- 食べることが大好き
- 過去に運動経験がほとんどない
BMIが22以下
BMIが22以下の人は食事制限で痩せるのは難しいでしょう。
BMIとは
[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で算出される値。肥満や低体重(やせ)の判定に用いる。
日本肥満学会の定めた基準では18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」で、肥満はその度合いによってさらに「肥満1」から「肥満4」に分類されます。
BMIが22になるときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとされています。25を超えると脂質異常症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが2倍以上になり、30を超えると高度な肥満としてより積極的な減量治療を要するものとされています。
つまりBMIが22の人は、最も健康的で生きていく上で丁度いい体重ということです。もちろん、筋肉量と体脂肪のバランスもあるので、体重だけで正確に判断できるものではありませんが、一つの目安といえます。
よってBMIが22以下の人は、健康的又は痩せすぎなので、その状態で食事制限だけをしても、身体が危険を感じて体重が減りにくいのです。
食べることが大好き
食べることが大好きな人は、食事制限で痩せられません。なぜなら、食欲が爆発してリバウンドしてしまう可能性がとても高いからです。
好きなことを我慢するのは、とてもストレスが溜まりますよね。でも痩せるためなら頑張れる!そう思いましたか?しかし、それを一生続けることができますか?ダイエットは、基本的に一生続くものだと思ってください。
一生好きな食べ物を我慢し続ける日々なんて、耐えられないと思います。運動を取り入れれば、摂取カロリーを増やすことができるので、好きなものを食べることができます。
しかし、食事制限のみのダイエットは、かなり摂取カロリーを落として痩せる方法です。食べることが大好きな人は、食事制限のみのダイエットをすると、ストレスが溜まりリバウンドしやすくなるので、おすすめできません。
過去に運動経験がほとんどない
過去に運動経験がない人は、食事制限のみのダイエットは痩せにくいです。元々運動経験が豊富であれば、ある程度筋肉量があり代謝も高い傾向にあります。
若い頃に運動経験がある高齢者は、ない高齢者に比べて骨格筋量が多いという研究結果もでています。
過去に運動経験がなく筋肉量が少ないと、代謝が低いので、消費カロリーも少なくなります。そのような人が運動をせずに食事制限のみのダイエットを行っても、中々脂肪が燃えないといえるでしょう。
参考URL:地域在住高齢者の過去及び現在の運動習慣の有無が骨格筋量、運動機能に及ぼす影響より
運動なしの食事制限のみで痩せられる人
運動をせずに食事制限のみで痩せられる人の特徴は、3つです。
- BMIが23以上
- あまり食に興味がない
- 運動経験が多い
BMIが23以上
BMIが23以上であれば、食事制限だけでもある程度痩せることはできるでしょう。なぜなら、BMIが23以上であれば、ほどほどに脂肪が付いていることが多いからです。そして私自身も経験しました。
私は身長が148cmでダイエット開始当初50kgありました。これは丁度BMIが23の体重です。ここから、食事量を少し減らし、揚げ物やお菓子を控えるだけで48kgまで減らすことができました。
BMIが25以上で肥満になるので、自分のBMIがどれくらいなのか次の表で確認してみるとよいでしょう。
(例)身長が158cmの場合、58kgでBMIが23.2
あまり食に興味がない
元々あまり食に興味がない人は、食事制限のみでもストレスなく痩せられる可能性が高いです。食べることへの興味関心があまりないのであれば、食事制限でストレスが溜まって食欲が爆発することが少ないといえます。
食事制限は、身体が消費するエネルギー量が少なくなりやすいので、体重の減りが遅いダイエット法です。食欲が抑えられる人は、食事量を減らしたり、高カロリーなものを食べない期間が長くても平気でしょう。
食事制限のみのダイエットは、食に興味がない人には向いているかもしれません。
運動経験が多い
元々運動経験が多い人は、筋肉量が多い傾向にあるので、食事制限のみのダイエットでも成功しやすいです。筋肉量が多いと代謝が上がり、運動をしなくてもある程度消費カロリーを得られるため痩せやすいといえます。
学生時代運動部に所属していたり、昔からバレエや体操を習っていたりした人は、食事制限のみのダイエットでも痩せられる可能性があります。
食事制限のみのダイエットのデメリット
食事制限のみのダイエットのデメリットは、主に3つです。
- リバウンドしやすい
- 見た目に表れにくい
- 不健康になりやすい
世間では、食事制限のみのダイエットはだめだ!運動も必須!といわれていますよね。単純に、痩せるために消費カロリー>摂取カロリーにするなら、食事量を減らせばいいじゃん?と思いますよね。
しかし、食事制限のみのダイエットはデメリットがたくさんあるんです。それも、ダイエットに失敗するようなデメリットばかりです。
リバウンドしやすい
食事制限のみのダイエットでは、痩せてもリバウンドしやすいというデメリットがあります。食事制限のみのダイエットでリバウンドしやすい原因は、主に2つ考えられます。
- 飢餓状態のドカ食いで脂肪を溜めやすくなる
- 食事量を戻したときにレプチン¹の脂肪分解機能が低下している
¹満腹中枢を刺激し脂肪を燃焼する物質
参考URL:e-ヘルスネット 厚生労働省より
食事制限を続けているときの身体は、飢餓状態です。身体は、送り込まれてくる栄養が少ないので困っている状況です。更に、食事をしたときに分泌するレプチンの量も低下しています。
ここで、食欲が爆発してドカ食いをしてしまうと、身体は栄養を一気に蓄えようとして必要以上に脂肪を溜め込みます。レプチンの量も減っているので、満腹を感じにくく脂肪分解もあまりしてくれません。
これがリバウンドの仕組みです。
食事制限のみでダイエットをすると、ある日突然食欲が爆発して、ドカ食いをしてしまいやすいんです。そして、そこからスイッチが入り、毎日暴食を続ける・・・・1ヶ月も経てばあっという間に元の体重へ。こんなことが平気で起きます。
見た目に表れにくい
食事制限のみのダイエットのデメリットは、痩せても見た目に表れにくいということです。食事を減らすと、脂肪と一緒に筋肉も分解されやすくなります。筋肉は脂肪よりも重いため、体重的には減っていても見た目はそれほど変わらないということが起きます。
こちらの画像は、同じ体重で同じ女性ですが、ここまで違いがあります。
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筋肉量が落ちていると同じ体重でも太ってみえ、運動によって筋肉量を維持できていれば、引き締まった身体にみえるということです。
食事制限のみのダイエットでは、脂肪と一緒に筋肉量も減りやすく、見た目の変化が表れにくいでしょう。
不健康になりやすい
食事制限のみのダイエットでは、不健康になりやすいです。人間は、活動するためのエネルギーや身体を健康に保つための栄養素を食べ物から補っています。痩せるためには、それらを出来る限り減らさないといけないので、栄養不足になりやすいのです。
人間に必要な栄養素は、炭水化物・脂質・たんぱく質の三大栄養素に加え、ビタミンA・ナイアシン・葉酸など11種類のビタミン、カルシウム・リン・鉄といった16種類のミネラルなど非常に多いです。
食事量を減らせば、減らすほどこれらの栄養素を摂ることが難しくなり、食事制限のみのダイエットを長期間続けることで、栄養不足で痩せにくく不健康になりやすくなってしまいます。
食事制限のみのダイエットを成功させるポイント
食事制限のみのダイエットは、デメリットが多くおすすめできるものではありません。食事制限ダイエットは、ダイエット成功の近道にみえて、とんでもなく遠回りで、効率の悪いダイエット法です。
ですが、BMIが23以上・食にあまり興味がない・過去に運動経験が多い、といった条件が揃っているなら、とりあえず食事制限のみのダイエットにチャレンジしてみてもよいと思います。
また、ある程度痩せてから運動を始める方がストレスがない人は、食事制限ダイエットから入った方が、挫折することが少ない可能性があります!しかし、食事制限のみのダイエットを行う場合は、失敗することが多いので、必ず体調に気を付けて行いましょう。
食事制限ダイエットを成功させるポイントは、3つです。
- 必要な摂取カロリーを正確に把握する
- 量より質を重視する
- 体重が減らなくなったら食べる量を増やす
リバウンドしたくなければ、必ず守りましょう!
必要な摂取カロリーを正確に把握する
まずは、必要な摂取カロリーを正確に把握しましょう。これが分かっていないと、食事を減らしているのに中々痩せなかったり、逆に不健康になったりしてしまいます。
食事制限のみで痩せたいなら、絶対に自分に必要なカロリーを把握する必要があります。
摂取カロリーやPFCバランスの計算については、こちらの記事で紹介しているので、必ず計算してからダイエットを行いましょう。
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量より質を重視する
食事制限のみのダイエットは、量よりも質を重視することが大切です。「食事制限」というくらいだから、量を減らすんじゃないの?と思う人も多いでしょう。しかし、人間の体は、食事の質を高めるだけでするすると脂肪が落ちていきます。
まず、あなたの食事が、次のチェック項目を満たしているか確かめてみましょう。
チェック内容 |
1.主食は玄米、全粒粉パスタ、オートミールなど食物繊維を意識したものを摂っている |
2.脂質は魚・ココナッツオイル・アマニオイルなど良質なものから摂っている |
3.たんぱく質は大豆・肉・魚など色々な種類のものを摂っている |
4.調理方法は蒸す・煮るなど油を控えたものが多い |
5.人工甘味料・砂糖・小麦を控えている |
これらを全て満たしている場合のみ、食べる量を少しずつ減らしてよいです。しかし、全然満たしていない!という人は、まずはこれらを意識するだけでよいのです。
これだけで、痩せやすく太りにくい体質を作りながら体脂肪を落とすことができます。
体重が減らなくなったら食べる量を増やす
体重が減らなくなったら食べる量を増やしてみましょう。最初の方は、5キロも落ちたのに段々体重が減らなくなってきた!というときは、ホメオスタシス機能が働いている可能性があります。
ホメオスタシスとは
ヒトの体は外界の環境や、内部の変化に対して常に生命維持に必要な生理的な機能を正常に保とうとする機構を備えています。この仕組みを「ホメオスターシス(恒常性維持)」と呼びます。体温、循環・血圧、血糖値、呼吸や免疫、エネルギー代謝などの生理的機能の調整が、休むことなく生体内では行われています。
出典:ホメオスターシスについてより
よって、食事量を減らして体重が減ったことで、身体が生命の危機を感じているのです。これは停滞期と呼ばれるものです。その場合、一度食事量を増やして身体を安心させて上げる必要があります。
摂取カロリーは、200~500kcalは増やしても問題ありませんが、正確にどこまで食事量を上げるとまた体重が減りだすかは、人によって違います。
停滞期の抜け出し方は人それぞれですが、とにかく体重が減らなくなったからといって、食事を減らすことは極力やめましょう。
まとめ&伝えたいこと
今回は、食事制限のみのダイエットで痩せる人と痩せない人の特徴や、食事制限ダイエットを成功させるポイントを紹介しました。私は、食事制限のみのダイエットは非常に効率が悪く、デメリットもたくさんあるのでおすすめできません。
しかし、BMIが23以上で食に興味が少なく、運動経験が多い人であれば、試してみてもよいでしょう。食事制限のみのダイエットを行う場合は、摂取カロリーを把握して、食事の質を意識してくださいね!
また、停滞期がきた際は、食事を減らさないのがおすすめです。健康的なダイエットでリバウンド知らずの身体を作りましょう!